早期に健康問題や疾患を発見するために、身長・体重や視力、聴力、血圧などの測定やエックス線、心電図や血液検査といった各種検査を行い、その結果をもとに健康状態を評価して受診者へ報告します。健康保険組合、または労働安全衛生規則の定めにより事業主が定期的に実施するのが一般的ですが、個人が費用を自己負担して受診することもあります。
※労働安全衛生規則において、労働者の健康と安全を確保するために、事業主は健康診断の実施を義務づけられており、検査項目も同規則によって定められています。
早期に健康問題や疾患を発見するために、身長・体重や視力、聴力、血圧などの測定やエックス線、心電図や血液検査といった各種検査を行い、その結果をもとに健康状態を評価して受診者へ報告します。健康保険組合、または労働安全衛生規則の定めにより事業主が定期的に実施するのが一般的ですが、個人が費用を自己負担して受診することもあります。
※労働安全衛生規則において、労働者の健康と安全を確保するために、事業主は健康診断の実施を義務づけられており、検査項目も同規則によって定められています。
日本は超高齢社会を迎え、内閣府は2021年10月時点で、高齢化率は28.9% に増加したと発表しました。
同発表によれば、2036年には高齢化率が33.3%に、2053年には総人口が1億人を割ると見られており、さらに2065年には高齢化率は38.4%に達し、国民の2.6人に1人が65歳以上となる社会が到来すると推測されています。また高齢者の就労率も増加しており、65~69歳の51.7%、70~74歳の33.2% が就労していると報告されています。
高齢者の就労意欲の高まりがうかがえるとともに、従業員31人以上の企業のうち希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は80.4%となっています。
他方で、医療・介護給付費の増加などの社会経済的な問題が露呈していることから、高齢者ひいてはミレニアル世代(2020年に25~40歳を迎えた世代)の健康管理は、重要な課題と考えられます。このような状況にあって健康診断には、定期的に受けてもらうことで、介入可能な早期段階で体の異変を検出し、疾病予防や早期の治療開始へとつなげる役割が求められています。
一言で健康診断と言っても、いくつかの種類があります。
事業主に義務づけられている健康診断の検査項目をベースに、便検査や胃の検査を付加する「生活習慣病予防健診」や、さらに検査内容を充実させた「人間ドック」、がん検診のように検査の部位を限定して行う「検診」があります。
また、国民健康保険や健康保険組合などの医療保険者が40歳から74歳までを対象として行う、「特定健診(特定健康診査)」も健康診断に該当します。
荻窪に所在を置く当院は6階に健診センターを設置し、杉並区などの自治体が提供する特定健診やがん検診、健康保険組合や事業者との契約に基づいて行う健康診断、個人で受ける健康診断に対応しています。
一般的な健康診断の内容に追加する各種オプション検査のほか、さまざまな検査項目が組み込まれている婦人健診や一日人間ドックなど、豊富なメニューをご用意しているのが特徴です。またエックス線検査装置を搭載した健診車 で、事業所や公共施設といった各所へと出張する巡回健診も実施しています。
荻窪をはじめとする杉並区、さらには中央線沿線地域の健康管理の相談窓口になることをめざしていますので、ぜひお気軽にご利用ください。
◯健康保険組合連合会指定施設
◯日本人間ドック学会人間ドック健診施設機能評価認定施設(健診センター)
◯日本人間ドック学会健診研修施設(健診センター)
◯ISO9001認証取得
◯ISMS27001認定取得
がん検診は、がんを早期に発見し、治療の成功率を高めるために行われる健康診断の一種です。
がんは早期に発見して治療を行うことで、効果が得やすくなり、生存率が向上する傾向にあることから、定期的にがん検診を受けることは、健康管理にとって重要な一手段とされています。
①胃がん検診
②大腸がん検診
③肺がん検診
④乳がん検診
⑤子宮頸がん検診
⑥前立腺がん検診
がん検診の頻度や対象となる年齢層は、がんの種類、国や地域によって異なります。そのため、まずは自身のリスクファクターや健康状態を医師に相談した上でがん検診を受けるようにしましょう。
がんを早期に発見して、治療の成功につなげるため、がん検診の定期受診が推奨されています。
2022年のがん罹患数予測では、大腸がんはさまざまながんの中でも、罹患者が男女計で1位(男性3位、女性2位)となるという見通しが示されています。大腸がんに注意するべき年齢の目安は30歳頃からといわれており、早期に発見できれば、多くのケースで完治をめざせます。大腸がんのリスク要因として、家族歴以外に、肥満や飲酒、赤肉(牛・豚・羊などの肉のこと。脂肪が少ない部位を指す「赤身肉」とは異なります )や加工肉の摂取増加などが挙げられています。
日本人の胃がん発症の99%はピロリ菌感染によるものといわれており、大腸がんと同様に、早期発見できればほとんどの方が完治を望めます。胃がん・大腸がん検査は、健康診断の基本項目に取り入れることが多くなっています。健康診断を受診する際、胃がんや大腸がんの検査がコースに入っている場合は、機会を逃すことなく検査を受けることが大切です。なお当院では、 通常の健康診断にピロリ菌検査を追加することも可能です。
乳がんは乳腺組織に発生する悪性腫瘍のことを指します。このがんは乳房内の細胞で始まって、次第に周囲の組織に侵襲していき、他の部位へ転移することもあります。乳がんは女性によく見られますが、まれに男性にも発症することがあります。他のがんと同様、早期発見と早期治療は乳がん罹患者の生存率を向上させます。
1.マンモグラフィ
乳房にエックス線を照射して画像撮影を行う検査です。小さな腫瘍や異常を検出するのに役立ちます。
特に40歳以上の女性には、定期的なマンモグラフィ検査をお勧めします。
2.乳房超音波検査
超音波技術を使うことによって乳房内部の組織や構造を視覚化し、異常を検出する検査です。乳腺が発達していて乳腺の密度が濃くなる40歳未満の女性では、高濃度乳房でもしこりをみつけやすい超音波検査の方が診断に役立つ可能性があります。また妊娠中や授乳中には、超音波検査の方が望ましいと考えられます。
子宮がん検診は、子宮頸部や子宮体部のがんを早期に発見するための検査です。一般的な子宮がん検診では、子宮頸部の検査をメインとすることが多くなっています。
子宮の入り口である子宮頸部に発生するのは子宮頸がんで、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因とされています。
子宮の内膜または筋層で発生するのは、子宮体がんです。これらの子宮がんは、早期に発見すれば治療成功率が高まるため、定期的に検診を受けておくことが大切です。
また子宮頸がんの予防策として、 HPVワクチンを接種することも有効といわれています。
検診方法は、子宮頸がん対しては子宮頸部細胞を採取して検査する子宮頸部細胞診が一般的であり、HPV検査を行うこともあります。
子宮体がんに関しては、子宮内膜の細胞を採取して組織検査を実施します。検診頻度については、子宮頚がん検診は年に1度または2〜3年に1度程度、子宮体がん検診は、症状がある人やリスクが高い場合に行われるのが通例です。
ただし、子宮がん検診を受けるべき頻度については、年齢や個人のリスクによって異なりますので、事前に専門の医師への相談が必要です。
栄養面や衛生面の改善、医療の進歩により、日本人の平均寿命は男性が81.05歳、女性が87.09歳(厚生労働省 令和4年度版簡易生命表 )まで延びました。
平均寿命が50歳を超えたのは昭和22年のことですから、その上昇率は目を見張るものがあります。ただし健康寿命と平均寿命の間には男性で約9年、女性では約12年の差があるとの報告もあります。
疾病は健康診断で早期に発見できる場合が多く、早期治療に結びつけることが可能です。
健康寿命を延ばすためにも健康診断を受けて終わりにするのではなく、再検査・精密検査が必要な場合は病院を受診し、専門の医師に相談することが必要です。健康診断の結果をご自身の健康管理に活かしていきましょう。